「夜更けに一人で思い出す・・・今も」

真夏の田んぼで風が全く吹かない中、お袋が俺の中学校時代に二本線が入ったのえんじ色の体操服を着て腰を曲げ伸ばしながら一人で1反(300坪)を少しずつ手拭で汗を拭き少しづつ進みながらひえをぬいていた。その姿を見た時に俺は「じ~~ん」ときて胸が熱くなりとてもお袋の財布からガソリン代を盗み取る気持ちになれませんでした。紫色のシャコタンマークⅡを小刻みに上下しながら畦道を走らせ連れと待ち合わせ場所の「JA駐車場」いく途中でとても「イオンショッピングモール」までガソリンが持たないので家に引き返し俺も人間としてとてもお袋の財布からとても現金を盗む事など出来る事などできはしない、でも「もう一人の俺」は納屋の奥に置いてある「さなえ」からガソリンをじいちゃんに見つからない様に抜いて「JA駐車場」に向かおうとしている。